ドイツのトルコ人
2人の自殺と一人の逮捕によって浮かび上がったツビッカウアーのネオナチトリオ。彼らが殺害した9人の外国人のうち8人はトルコ人であった。ただ、ドイツに住むトルコ人を「外国人」とくくってしまうには違和感がある。
ドイツとトルコ、この2国間の関係は深く、特有である。特有であるからこそ様々な議論を呼ぶテーマでもある。
1960年代、多くのトルコ人がゲスト労働者としてドイツへやってきた。2年間の労働を終え、トルコへ帰るはずだったトルコ人たちの多くがその後もドイツに残り、
二世代、三世代と生活の基盤を築き、ドイツに馴染んでいった。
ドイツに馴染む一方で、ドイツのパスポートを取得しているのは全体の3分の1にすぎない。ドイツに同化することと調和することは違う。同化してドイツ人になってしまうのではなくドイツに住むトルコ人として生きつづけている。
飲み会の後はラーメンならぬドネルケバブが定番。著名人のなかにもサッカードイツ代表のメスト・エジル選手、緑の党のセム・ウズデミール、映画監督の ファティ・アキンとトルコ人パワーは至る所で発揮されている。「ドイツのトルコ人」というアイデンティティーを持つ彼らがドイツ社会の一部分を担っている のは間違いない。
参考